ユバールの星空

忘れたくないキラメキを、拙い言の葉でそっと閉じ込めて

脹相戦が呪術廻戦屈指の名バウトだって話

単行本12巻出たのでネタバレ有りで話す。他にも伏黒パパVS学生時代五条悟戦とか、伏黒パパVS恵戦もあるけど今回は脹相戦について。

 

不殺主義を掲げていた主人公が目の前で命乞いされながらも覚悟を決めて殺した敵の兄を名乗る男が、殺意全開で復讐しに来るこのシチュエーション。最高でしかない。

 

呪術廻戦と言ったら、複雑な術式等の能力を絡めたロジックバトルが魅力なんですが、虎杖が生得術式持ってないので呪力込めて素手で殴り合うしかない。

だからこそどうやって長距離で血液圧縮ビーム飛ばしてくる脹相相手に地の利を取るのか。トイレという閉鎖空間に誘い込むっていうのも(メカ丸のおかげではあるが)上手かったし、

そこから殴り合いに持ち込んだとしても、脹相が最後っ屁を隠していたり蓄積ダメージが響いて来たり読み合いが発生するのがいい。

何より作画。

構え、流血、表情。どれをとっても逸品。

この手の怪我や汗がしっかり描かれたまま臨場感たっぷりで躍動する男同士の殴り合いを久々に見た気がする。心が滾った。

 

主人公が敗北するのも珍しくて好きだ。復讐心の方が勝るのもスカッとするし、そこから『存在しない記憶』が実はネタではなく想像以上に恐ろしいモノだったと判明するのも面白い。

こう言葉で並べて見るより実物を見たほうが早い。最近はアニメ化の影響もあって多忙なのか作画が怪しいと思わざるを得ないことも多いが、脹相戦は主人公の成長の集大成と言えるくらいに戦闘作画のキレが一番良いし私は一番好きだ。