ユバールの星空

忘れたくないキラメキを、拙い言の葉でそっと閉じ込めて

紬ルートが良かった話

紬ルートがめちゃくちゃ良かった。

どれくらい良かったかというと、物臭な俺がクリアして次の日にサントラを購入して「紬の夏休み」をエンリピして延々泣いて、静久√目当てでサマポケRBをとらのあな(静久の水着ポスターがついてくる)で予約し、クリア記念に紬絵を珍しく二日という超スピードで仕上げるくらいだ。

ツイに感想書き殴ってたが止まんなくて、そろそろうるさがられると思いブログにすることにした。が、「他人が読んで楽しめるような丁寧な文章を書き上げたい」意思より「今すぐこの感情をカタチにして残したい」という意志の方が強いので、Twitterで呟いた発言をモザイクアートみたいに繋ぎ上げた完全個人向けな備忘録になっている為文章の粗さはご了承願いたい。(ちなみに筆者の物臭な性格のせいで紬√の記事と宣いながら他√の感想が入っているしALKAやpocketのネタバレもあるので注意)

 


購入動機としては鴎(というか中の人の声全編フルボイス目当て)で買ったが、紬ルートと次いで蒼ルートのシナリオが良すぎて今一番紬が好きになっている。愛おしくて堪らない。
紬ルートは前に普段全く感情乱さず淡々とTwitterやってたフォロイーさんがクリアしてからボコボコに狂いだして、リア友にやたらめったらサマポケを布教し果ては聖地巡礼までしに行った程だった。こんな狂い方見たら誰だって怖い。(今となってはその気持ちが分かりすぎるが)

そんなこんなで購入から一年経ってようやく紬ルートに入った。サマポケお勧めしてくれたフォロワーの方にはマジで遅れて申し訳ねぇって思いながらも、フォロワーさんそっちのけで俺は勝手に舞い上がってしまった。

 

 

 

紬ルートの話といいながら、まず一番最初に水織先輩が私のドが付くほど理想のタイプの女性だった事を語らせてもらいたい。

一昔前ならcv.佐藤聡美、二昔前ならcv.福圓美里だったに違いないキャラデザ。おっとりした顔立ちに長く艶めく紫髪、そして凛と誇張するおっぱい。ぶっちゃけ一番可愛い。

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そして溢れ出るおっぱいへの愛。おっぱいガン見すると喜んでくれるが(きっと頼めばいっぱい触らせてくれるかもしれない)、スカートが捲れそうになると超絶恥ずかしがるのだ。このおっぱいみたいに溢れ出す母性とトチ狂った倫理観が最高に好き。テンポ良く刻む一昔前のラノベを思い出すお上品な下ネタのキレキレっぷりが俺の心のヤバい所を一層掻き乱す。

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格言だろこれもう。額に入れて飾りたい。
つかこの女マジで可愛いな…

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そう…俺は水織静久に会う為に生まれてきた(存在しない記憶)。

水織静久、逆に何故現実にいない?ノータイムで空耳おっぱい連呼してくれる巨乳の生徒会長の先輩が何故この世界にいない?

はーーーーーー!!!!!水織先輩とイチャイチャしたかったなァ!!!!!!!

っとなった俺はすぐさまサマポケRBを予約した。(つかなんで無印に静久√ないの?)(まぁ俺に「何でメインヒロインじゃないの?」ってキレさせたらそれはサブヒロインとしての才能があるって事なので)

紬√、静久が居なかったら全て主人公の幻覚で一夏の恋が片付けられてしまうし、静久が居なかったら告白チキってたし、静久のお陰で会話がポンスカ進んで心地良いし、俺に“彼女からはノーカン扱いされてる仲の良い女友達”の距離感が好きなんだと分らせてくれたので、静久の存在意義があり過ぎるな。ありがとう静久。

 

P.S.「存在しない記憶」じゃんってネタにしていたけど、普通にへじゃぶ感じるの羽依里の固有能力かもしれないし、このシーンとか洒落にならない気がした(などと、全編クリア後並感)

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ここからは本編の話。

紬ルートは友達としての関係性を描くのがクソ上手くて「女友達と遊ぶとこんな感じだよね!分かる!(存在したような気がする記憶」ってなるし、“友達”から“恋人”の関係に発展するのを描くのもめちゃくちゃ描写に説得力あって上手かった。

そう、好きになるまでの心通わせる過程の描き方が凄く良い。紬√みたいな恋してぇなァ!ってこっちも叫びたくなる。いや、サマポケ全編「こんな一夏送りたかったなぁ!!」になるが。

島民の口がガバガバなのでヒロインと付き合うと島中にバレて毎日祝福ムードになるのがまた凄く良い…最近の作品ということもあってか変に理不尽な暴力振るってきたり会話通じない女とかいないし、ちゃんと育ちも感じもいい女ばかりの環境で没入感が最高すぎる。(P.S. ALKAクリアする前に書いてます)

あとどのルートでも主人公のトラウマに忘れず踏み込んで楽しいだけの夏休みで終わらせない所が好き。秘密の共有をヒロインとさせるのは、関係性の積み上げ方として好きだ。

水泳一生懸命打ち込んで来たけど大きな失敗で折れちゃった人間に、“悩みを無くすんじゃなくて、一緒に生きていく”方法を提案してくれる一夏限りのヒロイン、胸に刺さりすぎるんだよな。

蒼√ではふしだらな動機でも自分には無い強さを持った人間に憧れて「信じ続けること」や「立ち止まらないこと」の出来る人間に成長していく所が好きで、

紬√は「辛いこととも寄り添って生きていく」ってスタンスが√全体に溢れ出る優しさの正体で、その空気に包まれて羽依里も変わっていくのが大好きなんだよな。

そういう意味では、サムネにするくらい告白シーンが好き。

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とにかく表情差分が細かいの良い。泣き顔差分に胸を打たれる。

二人とも好き合ってるのなんてとっくに分かっていて、これは想いを告げる為の告白なんかよりずっと先の意思の確認で、紬が羽依里の辛い過去に寄り添ってくれたみたいに、紬がこの夏の終わりに別れてしまうと分かっていても最後まで寄り添うと二人で覚悟を決める場面。

BGMがまた良い…「夏を刻んだ、波の音は」

その前の「夏休み全部あげるから、一生分遊ぶんだ。」

 この言葉に紬√、そしてサマポケのテーマが詰まっていると思う。


にしてもサマポケ、直接キスも青姦も描写しないのお上品過ぎるわね…(レーティングの問題やぞ)

 

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中盤の「時間ないんです」が結局なんで最後まで延長されたのか?とか、かき氷食べに行った時に消えたのって結局なんだったのか?って気持ちは少しある、それよりも「サマポケの女、マジで行方不明なりがちなのいい加減にしろ……………」の方があるが(全個別√で行方不明ノルマ達成してるの草なんだよな、しろは√は堀田ちゃんだけど)

紬曰くツムギちゃんが忘れられないように前から居ついていた風な発言があったが、じゃあ何で今になって消えるんだ?(ツムギちゃんが外に出たからか)って疑問が残るので、ルールみたいなものがもう少し分かりやすかったらなーって感じだった。心臓弱いのでクライマックス前にいきなり消えるんじゃなかろうかとずっと震えてしまったわよ。

 

 


残りの五日間は日付表示が無くシームレスに過ぎ去って行く。

今までの3人で遊んだ友達になっていくまでの些細な時間は永遠みたいに感じられて、残り五日の親友として一生分遊ぶ時間は一瞬で終わってしまうの、憎いくらいに本当の“夏”だよな…

普段泣きゲーの場合、最後になると人の感情が唐突に理解できなくなって「泣けなかったわ」としょんぼりしてしまうんだが、

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あのクライマックスのイベントスチルでは、

「どんなに悲しくても笑顔で」と紬に約束させた羽依里が男泣きしていて、

流れる“紬の夏休み”に紬√の思い出が全部詰まっていて「『むぎゅぎゅぎゅぎゅ〜』とかふざけた歌詞なのに」って泣いて、

「こんな気丈に振る舞ってる静久が泣き出したら」という俺の不安を優しく包み込むように、
静久は二人をずっと見守っていて、紬も羽依里も二人とも抱きとめるように入ってくるのが本当に静久らしい二人への愛で、憎いことしてくれたなって更に泣いてしまった。

 


紬の正体。最後まで触れられ無かったが最後のあの立ち絵で紬の人形趣味や日記の伏線が繋がって、あの言葉で締めるの息が詰まりそうなくらい綺麗だった。

でも伏線としての「紬は軽いなあ」の台詞はこの野郎!!!!とキレそうになった。おのれ…………たばかったな。

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読み返してここモロにネタバレでびっくりしたよ。

あと普通にテディベア、欲しくなってしまった。今人恋しいので抱き枕の購入を前向きに検討してる。

 


そして最後、二人して入学式をサボるのは潔くていい。サボりの罪悪感共有は学生の特権。こういう夏があったら良かったをやり抜いてくれるのがサマポケの良い所。

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こういうメタいことをサラッといえてしまう女が好き。それはそれとして静久√、紬√から分岐しますとか言ったら殴るからな。
静久との別れ、またねだけなのが凄くいい。言葉はいらない。

P.S. 紬と静久で疑似家族になれませんかね、え、そうですね親友のままの方が美しいもんね…

 

 離れていく鳥白島をバックにEDに入る。
そこで終わる???感が強く、喪失感に打ちのめされてお通夜みたいな顔でLasting Moment聴いていた。

でもマジでいい曲なんだよなこれ。

人生、ずっとLasting moment流れてて欲しい。

 紬√、作品の核心に迫る要素が多い。「短いフレーズ、リフレインしかけたのに夕立ちにまぎれて思い出せないメロディ」や「時を忘れて遊んだね、そこに行けば君がいた約束のない永遠の中」で、アルカテイルなら「何が悲しいのかさえ忘れてしまうけれど立ち止まれない」で、「今も温かな手の温もりを探し続けてる」だし。

鈴木このみ、本当に歌上手いなって感心しながら歌詞を抱きしめてた。

 


そしてEDの後、
「本当に、幸せでした。」

 (スクショ張りたい所なんだけど、マジで見入っててスクショ一枚も取れてないの笑う。)

紬が声を出すところ。大好きな“親友”じゃなくて大好きな“恋人”だから…なのが良かった。羽依里と出会わなかったら静久と夏休み過ごしたんだろうけど、羽依里も居て3人で過ごした夏休みだから声が出たんだと思うと込み上げてくるものがある。

 

key作品と言うと主語がデカすぎるが、サマポケのヒロインたちは奇跡の代償をずっと背負わされそれに主人公との出会いをきっかけに向き合っていくシリアスな印象があるが、紬の場合はツムギちゃんに全ての罪と業を背負ってもらうことでどのシナリオよりもマイルドかつ切なく仕上がっていたなと思った。

ツムギちゃん自体報われないところが大きすぎるが、続編のRBか何かで触れられて欲しいなと思う。

 

総括として、
紬ルートが良すぎて、人にサマポケ勧めたい気持ちが分かりすぎて辛いし、紬ルートのためにサマポケやってくれとさえ思う。全編触れて、pocketも良かったが一番好きだったのは紬√だったなと振り返る。今は大変な時期で旅行どころではないが、熱が冷めやらぬ内に是非聖地巡礼したいなぁと思っている。


サマポケに幼少期の頃に触れて人生経験も薄く記憶容量の空いてるうちに夏の思い出を全部これに書き換えられたかった。「遠い昔、ずっとずっと終わらない夏休みを金髪が綺麗なツインテールの女の子と遊んでいた記憶があるんだ俺には。」って言いたかった。高校生になったらイキって独りで夏の離島に旅に出るとかやりたかった。
無限にあった夏休みを自分はあんなに必死に駆け抜けられなかったって幻肢痛で胸がぐちゃぐちゃにされたけどめちゃくちゃに気持ちいいんだよな…最高だった。

 

世界(ゆりかご)の中で終わらない夏を繰り返す少女たちは、本当の夏を求め続けるプレイヤー自身といえるだろうし、あったかもしれない本当の夏をサマポケの中に見出していたような気がする。

 何度も繰り替えしたこの夏のどれもが本物で、失くしたくない思い出で、いつかそう遠くない夏の日にこの一番楽しかった夏休みのことを自分のことのように振り返って少しでも胸が熱くなったらいいなと思う。

 

P.S.ちょっと紬√の感想から離れたのでついでで、自分の描いた絵を載せて終わる

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