ユバールの星空

忘れたくないキラメキを、拙い言の葉でそっと閉じ込めて

CLANNAD(一期)感想

前書き

最近重い腰を上げて遂にdアニメストアに加入した。

ずっと前から見よう見ようと思っていながら、家とレンタルビデオ屋の距離に心挫けて履修していなかった作品が多くある。

その中でも一番期待値が高く「私的死ぬ前に見たいアニメ」部門No.1との呼び声も高いCLANNADを、折角ならこのタイミングで履修しておこうと思ったのだ。

というのはまぁ後付けの建前で、令和史上最強クールと名高い2020年秋アニメにて同脚本家によるオリジナルアニメ「神様になった日」のクオリティが凄まじく正直自分は納得がいかなかった。

最終回まで視聴して、「鍵作品って実は俺が勝手に神格化してるだけで大したことないのか……?」と焦りや失望にも似たモヤモヤが生まれ、それならばこの機会に乗じて過去作履修して払拭するっきゃないと思ったのが始まりだった。

 


CLANNADは人生

その言葉が指す意味を知るべく我々はdアニメストアの深淵へと向かった。

 


そして今回の記事は履修するにあたって、Twitter不定期で感想をぺちぺち呟くより折角ならブログにまとめようかなと思ったので、1話ずつこまめに感想を残す事にした。

まだブログの文章を書き慣れていないので、ほぼ全編Twitter感覚で書いていて、かなり文調めちゃくちゃで一文一文内容乖離していたりテンションが乱高下していたりするので注意されたし。

 

 

 

1話

一番最初の問答と色が変わる演出、ベタだけど好き。多分最後に見ると印象がガラッと変わるんだと思う。

キャラがとにかく沢山出てきて王道の学園モノっぽくわちゃわちゃして、情報過多なのは見てるだけで面白い。

でも所々平成ポイント更新のチャンスがあるな、バイクで襲撃するリーゼントの他校生徒なんなんだよアレ。

渚?と思われる過去の不穏な回想気になる。

親父クズでは?大丈夫か?怖い。

 


2話

ヒロインとの出会いRTA回。ヒロイン多いな、どうするんだこれ。

つか、同じクラスの妹じゃなくて姉の方がヒロインなんかい!

午後から授業来たり、土曜はサボる奴が言う「授業出ろよ」、説得力が限りなくゼロ。

親父酒飲んだら口悪くなって暴力振るってくるんだろうな、敢えてカットしてるのかな。

「右手が上がらないんだよ」で、何かもう二人の関係がぎゅっと近付く予感がした。まだ二話やぞ?

春原は岡崎に気を遣って部活辞めてそう。

 


3話

演劇部再建見てると学園モノだな青春だなってなる。これヒロイン達が加入する流れなんだろか?

合間合間の岡崎と春原のギャグがめちゃくちゃ面白い、ベタだけど。

cv.緑川、何奴?

 


4話

藤林妹、百合でしょ?これ番外編あります?需要あるよ藤林妹。

春原ギャグパートマジで面白いな。割とこれだけでずっと見てたい。

 


5話

交通事故や病気で寝込んでるヒロインの生霊、もしかしてkeyのお家芸

春原マジで良い味出してるな。岡崎一人だと学園ハーレムみたいになっちゃうし、春原が邪魔にならない程度に目立って盛り上げてくれるから面白いみたいな所ある。

渚√なら結婚式で祝辞読んだりしてくれそうだけど、智代√なら親友同士で殴り合いやってそう。

古河渚さん、めちゃくちゃ可愛くない?可愛いよね………

 


6話

今思ったけど、「姉の結婚式を応援したい」はギリ分かるけど(何か今の感覚とはズレてるなって感じた。いやズレてるのは俺だけ?)、そこから「みんなに来て欲しいから全校生徒に手作りの彫刻を配って回る」はなかなか論理の飛躍では?自分なりに出来ることを考えた結果ではあるけど。

人と人との距離感がめっさ近い気がする。ご時世がご時世だから感覚バグってるのかな。

やっぱ姉だけは見えないパターンじゃん!

 


7話

やっぱり誰にも見えなくなってくるパターンじゃん!?!!!!

100回くらい見た気がするけど、なんかリアクションがいちいち新鮮だな。

もしかしてこれヒロイン離脱レース?

ていうか、岡崎お前本当家に居ないな。それを当たり前のように受け入れてくれる春原もいい奴だが。

 


8話

春原めちゃくちゃ気が効くいい奴。

マッマも見えなくても名前を呼んでくれる。

みんなみんな忘れるのか。

何回も見た事ある気がするけど、辛いな。

 


9話

別鍵作品でこの展開のオマージュを見たので結末は分かっていたけど、しっかり丁寧に作られてて思っていたより感動が来た。

記憶が無くなって奇跡が終わったとしても、一個人の切実な願いが形に残って報われるの本当に好き。

2クールあってこのテンポの良さとボリューム感、めちゃくちゃ良いな。見やすい。

風子可愛いなぁ。でもこれ、渚以外のヒロイン全員脱落レースだったりする?大丈夫?

 


10話

記憶は失くなっても二人の名前呼びだけが残るのかぁ。ちょっとお洒落でいいなって思った。

岡崎、春原とガッコサボってるし悪童(ワルガキ)なのかと思ったけど、本当はコイツ根は真面目なのか?

 


11話

屋上行けたり、平気でサボったり、クラス委員権限が強かったりするの、学園モノというより今ではもう学園ファンタジーって感じなんだよな。そこが見ていて楽しい所かも。凄く懐かしく感じる。

父親が出て来たって事は岡崎と同じ家族絡みの問題かな。

 


12話

ギャグに厳しいな。お笑い全盛期か?

突然に復活する風子、え?何????????????え??

何なんだよそれ。ギャグでいきなり出すな。心臓止まるぞ。

おっさん、父親じゃなくて知り合いなのね。良かった不審者じゃなくて。サブタイトルの「隠された世界」、まんま回収して来たな。

岡崎、それ存在しない記憶では……え、存在する?そんなハード設定を………やめろよおいおいおい。やめ、

ことみ。お前留学するのか……?お前も消されるのか?

 


13話

ことみ過去編、重い。

「実は昔会ったことがあります」ってかなりつよつよヒロイン設定だから、こんなの出されたらことみ√一択じゃんどうすんのさって思ったけど、原作が10ルート近く分岐あるのを一つに纏めてアニメにしたって聞いて少し納得。

個別ルートを繋げた結果、岡崎の出席日数が足りなくなるとかあり得るんじゃない?

学会の発表で折角ならことみも連れていってあげなよとか、いや今までどうやって生きて来たんだよとか気になる所はあった。原作なら細かく記されてる感じかな。

海外留学の話チラ付かせてヒロイン退場匂わせて来たな。一人ずつ負けた(?)ヒロインが何らかの理由で物理的に消えていくんだったら、それはなかなか斬新だな。

 


風子の時も思ったけど、ヒロインの個性が出ている頓珍漢なセリフや設定が後から重みを帯びていくの、シナリオ構成が上手いなって思った。

図書室の本を切り取る癖とか、天才少女と呼ばれる理由とか、ヴァイオリンとかの設定に裏付けがあると、ちょっと心掴まれる。

 



14話

ことみ周りは本当に伏線回収するの上手かったな。そこに対する感動はすごいあった。

こっそり個別ルートについて調べたけど、何気無い描写全部が伏線になってて、きっと原作触れてる人は細かいところで刺さるのかなって感じだった。

本当に美味しい部分だけ詰め込んでアニメにしてるのかな。魚のあら煮の骨少ない部分食べてる時の満足感みたいだ。

でもクライマックスで泣けてはいないので「俺は間違ってるんだろうか。無機質なロボットなんだろうか」って気持ちがある。

映像作品見て泣いてしまうポイント、泣かせに来るポイントよりも取るに足らないタイミングのささやかな報われとかで思わず泣いてしまう人間なので、「泣きアニメ、みんなで泣かな、ダメなのか?」ってなってる。

でも、ことみ編は本当に構成煮詰められてて見応えはあったな。よかったです。

 


15話

春原・・・

てっきり岡崎も部活辞めたから付き添いでサッカー部辞めたのかと思ってたけど、先輩との軋轢だった訳か。

かなり失礼な奴だけど裏表無くズカズカ言ってくれるの良い性格してる。

今更だけど2年間もずっと何もせず空白だったんだな。もっと早く渚に出逢えてたらさ……

keyのソシャゲ出たらサポートキャラで出てきそうな風子……

春原の妹クッソ可愛いな。は?春原?こんな可愛い妹居て尻軽なの。許せん。

 


16話

バチバチに春原の株上がるじゃん。

こういう箸休め回みたいなの好きだな。

演劇部が吹っかけた側とは言え、選手交代は普通にズルでは。

渚に名前呼ばれた時、本当に良い顔してるな岡崎。何でバスケする事になったのか、何故杏がめちゃくちゃ上手いのかは置いとくとして。

恋だなあ。早く付き合わないかしら。

最後にシュート打てるかどうかでバッドエンドかグッドエンドか分かれる感じか?

 


17話

今まで岡崎の家庭環境デリケートに扱ってたのに、智代がガン無視で貫通してくるの草でしょ。

すげぇな……誰も踏み込まなかった岡崎宅までドカドカ土足で上がりやがる。後輩なのに。コイツ、もしや渚にも勝てる……?

その隣で負けヒロイン仕草延々と続ける双子姉妹……

自分の恋心を誤魔化す、自分そっちのけで他人の恋路を応援する、体育倉庫で二人きりになっても押し倒さない。

杏、お前……お前……………自分の願いを間違えるな……

先週から思ってたけど古代遺物(ブルマ)凄いな。本物じゃん。こんな短いのよく履いてたな昔。

 


18話

マジで通い妻になっちまったよ智代。普通に親父とも飯食ってるしなんなんだよ……すげぇなコイツ。コミュ強?

酒乱鬼父NTRとかない?大丈夫?

クラナド世界、スポーツは全てを解決する。

前回から思ってたけど、別にスポーツは名誉挽回や説得の為の道具ではないんだよな。

離婚をきっかけに家族の繋がりを再認識してやっぱり離婚を諦める事はあると思うけど、自殺未遂を美談みたいにされると何かこうもにょる。別に美談でもないんだけど。

テニスしてたら双子が急に負けヒロインになったのマジで何?いきなりボロボロ泣き出して、なんにも言及なしにED突入しやがったよ。力技過ぎる……

原作の双子ルートどうなんだろう。アニメだと顔が広くて都合の良い集団のまとめ役って感じでいいように舞台装置していて、挙げ句の果てにフラグバキバキにへし折られてたし。

 


19話

学生同棲じゃん!!!!!(実質同衾でしょこれ

これくらいのお互いに意識してるけど表には出せないくらいの距離感からしか得られない栄養素おいしい。

岡崎の親父も、今与えられてる情報だけだと昼夜問わず常に酔い潰れてて、岡崎と喧嘩して右手壊して、岡崎曰く「息子だと思ってない」って言うけど、ぶっちゃけ後から実は不器用でいい人だったってオチはなきにしもあらずだな。

父親ってどうしてこうも不器用な生き物なのか。

親父の存在というか家族との諍いが、影を落とし空気をヒリつかせることで明と暗のメリハリがついて、作品に深みを増してるように思ってる。

 


20話

EDのキャスト配置、岡崎と渚二人だけが一番最初で遂に他ヒロインが省かれたな。

渚ルートなんだなこれが?

最初からあったロボットと少女の独白、演劇のテーマなのか岡崎父の過去もしくは未来の岡崎を暗示した寓話なのか。

春原、基本的にグレててダメな奴だけど肝心な所で満塁ホームランな対応して来てグッと心掴まれるな。お前が居て良かった。

風子の時の早苗さんが元中学教師だった辺りの話とOPの倒れてる渚も上手く回収されたな。この世界の住人(ことみの両親もそうだけど)仕事に命賭け過ぎでは?時代柄?

 


21話

アバンおっぱい何?なんだ?なんなんだ?急に性欲ぶつけて来てどうした?(混乱)

智代、振られ文句が唐突に挿入されて渚の頭撫でて帰っていったけど、お前後輩だし何なら渚と2歳離れてるよな???智代ルートの可能性もここで潰えた感じか。

文化祭リハーサルのわちゃわちゃしてる感じ、青春ぽくて良いなぁ。

意図的な段ボール配置だなぁって思ったら、思いっきりフラグ踏むじゃん……見てて辛い。

本番前の深夜3時に!!!起きてるな!!!ねろ!!!!!!!!!

親父さんも早苗さんも今三人で暮らせている事に満足出来ているのならそこまで負い目を感じなくてもって思わなくも無いけど、渚の事だからショック受けるよなぁ。

え?え?え?最終回?22話編成?マジんが〜〜!??智代も藤林姉妹もサクッとフラグ折られてたのそう言うことか。

後1話でまとまるのか?

でもクライマックスに文化祭回やったり演劇やるアニメは名作って相場が決まっているので、これはもう勝ちじゃん。確信。

 


22話(最終回)

お、終わった………最高の終わり方だ。ありがとう、良かった。心の中でスタンディングオベーション

最初の雲の描写が消失とか中二病11話の辛気臭さなのよ。マジなのよ。辛い。こんな中でもおちゃらけてくれる春原マジでいい奴だよな。

演劇シーン、めちゃくちゃ良かったよ。良かった。でも、その前の親父さんの「演劇最高!!!!!!!!」「俺はこれから一生演舞台に立ち続ける!!!!!!!」が何度もセルフエコーされるシーンの手付きが余りにニコニコ全盛期音MADのそれでめちゃくちゃ笑っちゃった。いや笑い事じゃないが。

その後の親父さんが滑り込んで喉枯らしながら叫ぶ所も良かったし、岡崎の迫真の台詞もめちゃくちゃ良かった。親父さんと同じく渚に自分の空白だった3年間の夢を託す事、春原の名前をさらっとあげる事。22話以上の時間が濃縮されていてグッときた。

祭りの終わり、親父とのちょっとした和解、後日談。そして大トリの告白。めちゃくちゃ良かった。満点最終回じゃん。

こんなお手本みたいな学園ストーリーあるかよ。あの岡崎が、1話で学校嫌いだって言ってた岡崎がちょっと好きになったかもって言うんだぜ。

よく纏まっていた良い最終回だった。

 


いや、折角文〆た後にうだうだ書くのもアレなんだけど、本当に「俺たちの夢を叶えてくれ、渚」が本当にいいな。一番好きかもしれない。

岡崎と春原の部活が出来ずやるせない空白、一人ぼっち渚のこれまでの3年間。その期待を一人の少女が背負うとなると凄く荷が重いけれど、その想いに応えて一生懸命頑張ってくれてありがとうって感じなんだよな。

報いって言う程大掛かりな物じゃないけどさ、一番自分が好きなタイプの終わり方だなとしみじみ思った。

 

 

 

 


総括・感想


多分1話から22話までずっと、一つの劇だったんだじゃないかな。

シェイクスピアも「この世は舞台、人はみな役者だ。」って言ってるし。岡崎、お前はこの光坂高校演劇部の舞台を経て生まれ変わったんだよ。

きっとそういう、お話だったんじゃないか。

思えば劇中劇、1話からずっと断片的に仕込まれていたんだよな。これが意図的な演出だとしたら、22話でやった劇中劇と1〜22話全体をリンクさせているのかな。

EDのだんご大家族が流れてちょっとほっこり22話が終わるのも、作中劇で渚がだんご大家族歌って終わるのと同じではある。

これはかなり深読みではあるけれど、この手のメタ構造や対比は大好きだ。

 


改めて1話見返すと、冒頭の岡崎の独白。本当に好きだな。

渚が不安に思う「変化してしまう事」は痛い程分かるし、それを岡崎が「見つければいいだろ」と言ってあげられる事に少し勇気を貰えた気がする。

この問答が作品の根幹テーマであり、人生における幸せの在り方への答えなんじゃ無いか。

二人が出逢った事で世界に色が付いて、二人で桜の舞う坂道を並んだ歩いていく演出。瞼に刻み込んでずっと忘れないでいたいな。こんなに美しい世界が確かにあったこと。

 


ちょこちょこサブヒロインの尺が足りないなとか釈然としないなって部分があるように感じた。番外編見れば納得いくのかな(そもそもの話原作触れろ)

ノベゲ原作アニメが長尺しっかり使ってここまで綺麗に纏まっているのは中々無いんじゃないかと思う。

逆にノベゲだからこその魅力は膨大な文章量を読むことが登場人物達の長い長い人生を共に寄り添う事に繋がっているからなのかなって思ったり。

いやでもアニメCLANNADめちゃくちゃよく纏まっていたよ。これ一本で満足出来た。期待していた通りのものだった。でも、本番は二期からなのかなって感じがする。

 


二期も同じ感じでブログに残す予定。