ユバールの星空

忘れたくないキラメキを、拙い言の葉でそっと閉じ込めて

俺たちは10年前からノクチルを知っていたのかもしれない

(この文章は100%虚言です)

(架空の成人ゲームに対するオブラート無しのレビューが含まれます)

 

11月秋、俺は毎年この時期になると理由もなく大掃除をする。今年は主にゲーム類を断捨離した。

PSPは経年劣化でbatteryが爆発するらしいしもう売っ払ってしまおうかと思って押し入れの奥からゲーム機入れを引っ張り出すと、これはこれは思わず目を惹くような懐かしいものが出てきた。

モンハン2ndG、戦場のヴァルキュリアメタルギアPW、アマガミなどなどパッケージを見ただけで馬鹿騒いでばかりの青春時代を一気に振り返れそうな豪華なラインナップ。

その中に「ノクチル+」と書かれたソフトがあった。

 

ノクチル+

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そうこれは今年シャニマスに実装されたノクチルの前身ともいえる2009年発売対象年齢CのPSP向け恋愛ADVゲームなのである。

あの頃を懐かしみながら簡単に説明していこうと思う、この名作ゲームについて。

10年も前のことだから正直うろ覚えで所々抜けていたり間違えていたりするかもしれないので随時指摘してもらえればと思う。

 

順を追って説明しよう。

2007年、成人向け同人PCゲームとし「Chillout Noctiluca」がサークル「おむすび恐竜」から販売された。この時代は私もオタクでも何でもないクソガキで中古でディスクだけ買った口なので、当時の販売状況とか即売会の雰囲気などは残念ながら書き記すことは出来ない。

 

ストーリーは、都内の有名私立高校に通う不登校気味の主人公が浅倉透とその幼馴染の四人と出会い、なんやかんや交友を深め、なんやかんやでアイドルをやる事になって、なんやかんやで主人公が学生プロデューサーになって(?)、なんやかんやヒロインの誰かと付き合って甘い青春を送っていくうちに更生していく、恋愛ゲームにはよくありがちなあらすじだ。

 

各ルートについてもざらっと説明していこう。

浅倉ルートは気を衒うことなく純愛モノである。昔から主人公と顔見知りだった設定もあり王道を行く幼馴染みヒロイン。他のルートに比べて個別ルートに入るまでの難易度が低い。選択肢の台詞が意味不明で迷うけど、まぁ毎日昼休みに「遊びに行く」で浅倉選んでおけば会話の選択肢は大体どれ選んでもルート入れる。

専用BGMの「夜光」と終盤の浴衣一枚絵がほんと好き。昔使ってたPCの壁紙ずっとこれにしてたな。

 

樋口ルートは最難関。選択肢を一回でもミスれば他ルート行き若しくはプロデュース失敗判定になりバットエンドでゲームオーバー。

序盤軽く樋口にちょっかい出した後に浅倉と親密度高めてもう一度樋口攻めると楽に攻略出来ると聞いたがどうなんだか。

個別に入っても心を大して開かないのでえっちシーンは少ないけれど、ここまで努力してようやく見れたエロシーンの美しさは格別で難易度の割にファンの評価は高い。

授業中にフェラするのが一番好きだけど、あれって親密度によっては進行不能バグ発生するって都市伝説マジなの?

 

小糸ルートは序盤と彼女自身の過去か少し重いのがネックだが、エロシーンの多さとプレイの種類はダントツだし、ライターの捻れた性癖がこれでもかと盛られておりエロメインで楽しみたい人は小糸ルートの満足度が一番高いに違いない。普通に大人しめの女の子の筈なのに……

目隠し監禁失禁窒息イラマ媚薬ペニバンハメ撮りetc……本当何でもアリだな!業が深いってレベルじゃねぇぞ。(僕は乳首開発し過ぎて授業中にバカデカい喘ぎ声上げちゃう奴が好きです)

 

雛菜ルートはクセが強く人を選ぶと思う。キャラ毎にライターが違うのだが、これに関しては全年齢で良かったんじゃないって位にエロ入る前までの話が良かったし、シナリオとして間違いなく一番満足度が高い。哲学チックな掛け合いだったり、洗練された人生観は特定ファンには「文学」と呼ばれ考察スレが盛んに開かれた。でもパイズリ大好きだからエロ込みでも好きだな……

 

 

技巧的なシナリオと圧倒的ビジュアルセンスで、固定ファンが出来る程人気で、オンリーイベントも出来る程即売会を賑わせた。

エロシーンに魅力を持たせる為のエッセンスとしてではなく、ちゃんとアイドルとはどうあるべきかの確固たるアイドル観がシナリオ内で示されていて、今でもアイドル作品としても長く高評価を買っている。(それが今回のアイマスゲスト参戦に繋がったという見方もある)

が、成人向けでありキャラによっては若干過去が重く、折角幼馴染設定があるのにキャラ同士の絡みがほぼ一切無いなど、惜しい点も多かった。

 

しかしこの不満点を全て改善したのが次回作『ノクチル+』なのである。

成人向けから対象年齢Cにまで落とし、当時全盛期だったPSPに移植され、また幼馴染4人が可愛いSDキャラになったおまけミニゲームが追加されたり、ファンからの愛称であった「ノクチル」を親しみやすくタイトルにするなど多くの改善を施した結果、

既存ファン新規ファンどちらからも愛されるベストセラー恋愛ゲームに成り上がるのである。

 

成人向けから対象年齢Cまで落とすにあたってエロシーンは全てカットされシナリオも筋が通るようにさり気なく変更された。

ただし小糸ちゃんルートだけはアブノーマルエロ→ゆるふわデート→アブノーマルエロの無限ループだったので、全くの別シナリオになった。小糸ちゃんファンは口を揃えて「やっとまともなシナリオになった」と喜び合っていたが、発売から一年したら公式よりもエグい性癖ぶつけたエロ本しか出回っていなかったのを俺は覚えているからな。

 

その後PSP版が人気を博した結果、まんがタイムきららMAXで原作ライター監修の新作オリジナル4コマ漫画「のくちるっ!」が連載され、樋口の暗黒モノローグ芸やエモエモカラーイラストなどが人気を博していくのだがこれはまた別の日のお話。

 

さて、オチがないので最後くらい本当のことを書いて〆ようと思う。

これはそもそもPSP全盛期にギャルゲーをやれるような年齢ではない人間が想像しながら書いた文である。